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深堀り!旬野菜の話「秋の新ジャガ・さんじゅう丸」

深堀り!旬野菜の話「秋の新ジャガ・さんじゅう丸」

あまり一般的ではないかもしれませんが、この時期にも掘りたて出来たてのジャガイモが収穫できます。

我々は秋の新ジャガと呼んでおり、まごやさいに出荷している農家さん約100名のうち、10人ほどが栽培しています。

自家用の必須野菜なのに、作る人が結構少ないのは何故でしょうか?

栽培について

そもそも秋に収穫できるジャガイモの存在を知らない方が結構いらっしゃいます。

また、収量が少ないのも作らない理由の一つです。
実際に同じ品種で比較したわけではないのであくまで体感値ですが、春に植えて初夏に収穫する場合(こちらが一般的です)に比べ収量が2/3程になります。

気温がぐんぐん上がっていきながら育つ初夏物に比べ、気温がどんどん下がっていく秋物は、どうしてできる量が減るのだと思われます。

また、秋ジャガはできる品種が限られ、種芋もあまり販売されていません。

そんな中でも、あえて作る人の理由は「美味しいから」寒さにあたるせいか、甘み・旨みが強い傾向があります。

今回の「さんじゅう丸」は秋作に適した品種で、「収量が多い」「肌つやが良い」「病気に強い」の3つの長所があるのがその名の由来です。

秋作は寒さで害虫いなくなるが栽培のメリットですね。種芋を植えて、初めに芽かき(種芋から沢山生えてくる芽を3本程度にする作業)をすれば後はほぼ放置です。

収穫時期は11月半ばから12月ですが、まごやさい農園では、冬中、必要な時に掘り出します。

いくつか悪くなるものも出ますが、掘り出した後に保管しても悪くなるものが出るので同じことかと。雪の下から掘り出したものは特に甘みがあるように感じます。

この“畑保存で随時掘り出し”する際の注意点は、芋のありかをハッキリさせておくこと。

というのが、霜が降りるとジャガイモの茎や葉は枯れて無くなってしまい、いざ掘ろうにも所在が分からくなります。

なので、まごやさいではあった場所にもみ殻を山にして置くようにしています。収穫後はそのまま畑の肥料として鋤きこみます。

味の特徴と食べ方について

さんじゅう丸は、皮が非常に薄く、掘りたては皮を剥かずに使っても大丈夫です。というか、皮が美味しいと感じます。

その料理が「ホイル焼き」
洗ったさんじゅう丸(もちろん皮付き)の上部を十字に切り込みを入れ、そこにバター(マーガリンもOK)を大さじ1ほど置き、パラっと塩を振ってホイルに包んで、250℃のオーブンで30分ほど加熱すればOK。オーブントースターでもできます。

ホイルを剥ぐとジャガイモの香りが立ちあがります。下部は良い感じで皮が焦げて香ばしくこれが美味しい!イモ自体はホロホロと崩れる感じの食感でふわっと甘みもあり、これまた美味です。

このさんじゅう丸は煮崩れもしにくいので煮物やカレーなどにも向きます。メークインなどとは違い、煮崩れしていないのに柔らかです。好みの問題でしょうが、個人的には断然こっちが好きですね。

また、茹でてつぶすと滑らかなになり、ポテトサラダやコロッケに使うのもお勧めです。ジャガイモ臭さの少ないスッキリとした香りで、食べすぎに注意です。

同じ秋ジャガで「デジマ」という品種があり、こちらはしっかりジャガイモの香りがあります。こちらが好みの方も多いです。

保存について

ジャガイモは基本的に常温で保存します。
ただし、冬場は外気温が下がりすぎるので、室内で新聞などに包んでおくのが良いです。

また、光に当てるのは避けます。すぐに青くなってしまい、こうなると食用には適しません。特にこのさんじゅう丸は青くなりやすいように思いますので、保存時の光対策は是非お願いしたいところです。

重ねて保存していると、水分が出てくるジャガイモがあります。これは早めに取り除きましょう。痛み始めている可能性が高く、その水分が周りに移ると、そのジャガイモのダメになってしまいます。

長く保存すると、徐々に柔らかくなってきますが、少々の柔らかさであれば十分食べることができます。
ただし、芽が生えたものは要注意です。この場合は目の部分も周りまで大きめに除いてお使い下さい。

長く保存できる野菜ではありますが、香りでいえばやっぱり新ジャガが良いです。掘りたてを早めに食べて頂きたいと思います。

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