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深掘り!旬野菜の話「クレソン」

深掘り!旬野菜の話「クレソン」

名は聞いたことあれど、これをメインに食べることが少ないため、実際どんな野菜なのかあまりご存じでない方も多いのではないでしょうか。

私の場合、農業を始めるまでは、雑草と思っていました。田んぼの用水路に繁殖して水をせき止める厄介者で、抜いても抜いてもまた生えてきてきて、「絶やすのが大変だ」とよく父がこぼしていたのをよく覚えています。

栽培について

我が家の田んぼにも生えていたぐらいなので、日本各地に自生しています。元々は欧州から入ってきたもので、「オランダカラシ」や「オランダミズカラシ」とも言われます。

川原に群生している場合もあり、クレソンは作るというより、取りに行くイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

実際、まごやさいに出荷される方も、畑に植えて育てる方は少数で、川や湧き水の池に取りに行く派が多いです。いわゆる天然物です。

とにかく繁殖力の強い植物で、根を切り落としても、水さえあれば茎からまた根が生えてきて、増えていきます。

もちろん、畑で栽培もします。大変なのは水やり。特に夏場は乾きやすいので、まめに水やりをする必要があります。

川と畑で出来るクレソンの大きな違いは「根」でしょう。畑のものは通常の野菜同様に根は最下部についていますが、川のものは茎の部分からも白い小さな根が結構生えており、商品として出荷するためには根の処理が結構大変です。

「コモンクレス」という小さな品種もあります。味・香りは一般的なクレソンと同様で、小さな葉は料理の飾りなどに重宝します。飲食店でとても人気なのですが問題は出荷時の処理。とにかく葉が小さく、傷んだ葉や中のゴミなどを取り除くのがとても大変でかなりの時間を要します。

味の特徴と食べ方について

爽やかな香りとピリッとした辛みが特徴で、ちょっとワサビに近い風味があります。葉の部分は柔らかく、茎の部分はシャキシャキとした食感で、切り分けて使うこともあります。
茎の下部は中空で、太いものはスジが残るので切り落とします。

これ単独だと辛みが強くて量を食べるのは厳しいですが、レタス類主体のサラダに混ぜると存在感を発揮し、味の幅が広がります。

肉料理の付け合わせに使われることも多いです。香りと辛みが脂っこさを和らげてさっぱりします。ちなみに、クレソンが最も売れるのはクリスマス。鶏肉料理との相性バッチリということでしょう。

お浸しにしても美味しいです。湯通しすると辛みが穏やかになり食べやすくなります。白和えや胡麻和えにしても美味しいですね。

他に、天ぷらや炒め物に使うことができます。しゃぶしゃぶの食材に加えるのも一興。こうしてお勧めの食べ方を挙げていくと、用途の広い野菜だと言えます。

保存について

長く保存できる野菜ではなく、葉が変色しやすいので、なるべく早めにお召し上がりになることをお勧めします。

それでも持たせるには、湿らせたガーゼを敷くなど、水分の多い状態を保つことが重要です。ただし、寝かせておくとすぐに曲がり始め、白い根も生えてきます。

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