コンテンツ CONTENT

深掘り!旬野菜の話「カリフラワー」

深掘り!旬野菜の話「カリフラワー」

私が子どもの頃は、ブロッコリーよりカリフラワーの方が食卓によく上がっていた記憶がありますが、最近は完全にブロッコリーの頻度が高くなりました。

実際、年間 生産量の推移( 1989年→2018年 )を見てみると、カリフラワーは52,800t→19,700tと30年で半減以下になっているのに対して、ブロッコリーは88,800t→153,800tと倍近くに増えています。

ちなみに、1989年以前は、カリフラワーとブロッコリーは同種の野菜として生産量が記録されてたようなので正確なことは分かりませんが、私が子どもの頃(40年以上前、苦笑)はカリフラワーがブロッコリーよりも生産量が多かったようです。

栽培について

一言でいうと、作り難い野菜です。
(1)冬種蒔き→春収穫、(2)夏種蒔き→秋収穫、(3)秋種蒔き→冬収穫と、露地栽培でも年3回ぐらい作る機会はありますが、特に(1)(2)は虫の被害にあいやすく、農薬で防除しないと(しかもかなりの頻度が必要)、無事な姿で収穫まで至らないです。

よって、まごやさいの農家さんは、ほとんど(3)の時期に栽培します。
この時期の問題は寒さ。上の白い部分(花蕾と言います)に水滴がついて凍ると、その部分だけ変色してしまうので、そうならないように、葉を花蕾を包み込むように紐で縛り、育てます。
こうすると、キレイな白色の花蕾に仕上がります。

冬収穫の場合も虫の被害はゼロではありません。多くはヨトウムシですが、寒い時期は花蕾の中に入り込んで発見が難しく、虫食い(多くの場合は花蕾の下部)が発見された場合は、花蕾をバラして包装することもしばしば。花蕾が結構しっかり絡み合っており、すぐにはバラけず(ブロッコリーはすぐにバラけます)なかなか手がかかります。

株が大きくならないと花蕾も大きくならないので、こまめな追肥も重要です。株と株の間隔(株間)はたっぷり50cmぐらい。大きな葉が広がっても、お互い干渉しないようにします。

水気の多い畑ではうまく育たず、特に水田から転用した畑では水はけをよくするため、大きな高畝にして栽培します。

ブロッコリーと比べて、中性・中晩成種であれば収穫まで1~3週間ほど多くに数が必要で、上記の手間と合わせて、栽培が減った理由はこのあたりにもあるのかもしれません。

種類について

一般的には真っ白なカリフラワーがお馴染みですが、結構種類があります。

まずは色。花蕾の色が白以外に、黄色・黄緑色・オレンジ・紫色があります。
飲食店では黄色・オレンジが特に人気で、まごやさいの販売では出荷即売り切れもしばしば。加熱しても色落ちせず、むしろ鮮やかになるので、料理に映えることが人気の理由と思われます。
一方、紫色の人気はイマイチ。茹でるとパステルカラーっぽい紫色になり、今一つ食欲をそそられない感じになってしまいます。
ちなみに、味は(個人的見解ながら)どの色もほぼ同様に感じられます。

次に形、花蕾の下部が長く成長する「スティックカリフラワー」や、花蕾がサンゴのような形になる「ロマネスコ」があります。

スティックカリフラワーは、上部写真のように、花蕾の下部分がスティック状になり黄緑で、花蕾は白、茹でるとその対比が更にハッキリとして綺麗です。茎はシコシコした食感で花蕾はホクホク、双方に甘みがあり食味良好。飲食店にとても人気があります。

更に人気なのがロマネスコ(下段写真参照)。これがサラダに入っていると「これ何!」と声が上がること間違いなし。それぐらい規則性のある美しい形です。食味も良好!ただし、この形で栽培するのがかなり難しく、まごやさい農園では未だかつて満足できるものが出来ていません(泣)

味の特徴や料理について

カリフラワーは寒さに強い野菜で、寒いほど甘みが増します。クセはほとんどなく、加熱すると独特のホクっとした食感になります。

代表的な食べ方として、サッと茹でてサラダや、チーズホンデュではないでしょうか。ドレッシングやチーズとの絡みもよく、本当に美味しいです。

ホワイトシチューやスープの具材としてもお勧めです。長く加熱してもしっかり食感が残り、色落ちもしないので、白や黄色・黄緑にオレンジと、目にも美味しいです。

炒め物にも使われます。カレー粉を使って炒めてみるのもを一興。カレーのスパイシーとちょっと硬めの食感の相性がなかなか良いです。

ピクルスにしても面白いです。食感が良い独特のものに仕上がります。

そんな、今が旬の色んな種類の「カリフラワー」など、小さな農家が作った美味しい野菜をご家庭で味わうことのできる野菜セットを通販でご用意しております。是非お試しください!

旬の野菜セット